【代表インタビュー】創業16年目、C4Cが再びゼロから挑む理由

登場人物
株式会社C4C  / 代表取締役  亀山 強

株式会社C4Cは、創業から16年目を迎えました。
この16年間、たくさんの挑戦と変化を重ねてきたと思います。
決して平坦な道のりではありませんでしたが、一歩ずつ積み上げてきたものが今のC4Cを支えています。

そして今、会社として「第二創設期」とも言える、大きな転機を迎えています。
これまでのやり方を守るだけでなく、理想と現実を見つめ直しながら、もう一度ゼロから会社をつくり直すようなフェーズに差し掛かっています。改めて、代表の亀山にこれまでの歩みや創業当初の想い、そしてこれからC4Cがどんな未来を描いていくのかを、じっくりお話しいただきました。

これまで関わってくださった皆さん、そしてこれから一緒に未来をつくっていく仲間やパートナーの皆さんに、C4Cの「今」と「これから」を知っていただけたら嬉しいです!

どん底からはじまったエンジニア人生

— まず、亀山さんのこれまでの歩みをお聞かせください。

僕は中国の湖北省、武漢市で生まれました。
見た目は日本人に見えるかもしれませんが、実はルーツは中国にあります。
5歳のときに家族で東京へ移り住んで、それからずっと日本で育ってきました。
そして大人になって日本国籍に帰化しました。

中学生になる直前、両親が営んでいた事業がうまくいかなくなり、生活は一気に苦しくなりました。
正直、当時はかなりしんどかったですね…。

なんとか高校には進学できたものの、経済的に余裕がなくて大学進学は諦めざるを得ませんでした。
だから高校を卒業してすぐに就職を選んだんです。

最初に入社したのは、社員が20人くらいの中小のSIerでした。
ちょうどITバブルの真っ只中で、毎日深夜まで働くのが当たり前。
土日もほぼ休みなしで、月に300時間以上働いていました。
でも当時は「とにかく数をこなして経験を積むことが自分の価値だ」と本気で思っていたので、ひたすら必死でしたね。

ただ、そんな生活を続けていたら、あるときふと「このまま続けても将来に希望が持てないんじゃないか」と感じてしまったんです。
22歳のときに思い切って退職し、その後はフリーランスとして独立しました。

そこからはPLやPMを任されながら、いろんな現場で3年間ほど仕事をしました。
その中で、エンジニアのキャリアの限界やSES業界の構造的な課題がだんだん見えてきました。
どうしても“使い捨て”のような働き方になりがちで、長く安心して働き続けるのが難しい業界だなと感じたんです。

だからこそ、「自分でエンジニアが安心して働ける環境をつくりたい」という想いが強くなりました。
それがきっかけで、26歳のときにC4Cを立ち上げました。

“エンジニアのための会社”を目指した創業の歩み

— 起業から現在まで、C4Cが歩んできた道を教えてください。

最初に起業したときは、正直、自分が成長したい気持ちや「好きなことを仕事にして豊かになりたい」という思いが強かったです。
もちろん、それも大事な動機だったと思います。

でも、社員が増えていく中で「この会社に入ってよかった」「ここで働けて嬉しい」と言ってもらえることが増えてきて、そのときにハッと気づいたんです。
「他者の成長や人生に貢献することこそが、会社をやる意味なんだな」と。

そこから、“エンジニアがつくったエンジニアのための会社”という理想を掲げ、最初は即戦力のフリーランス経験者を中心に採用していました。
ただ、それだけでは業界の人材不足の根本的な課題は解決できないとも感じていて、2020年からは新卒採用もスタートしました。

新卒や未経験の人を育てるには、どうしても時間もコストもかかります。
だから、育成に集中するために請負開発事業部を立ち上げ、技術力だけでなくコミュニケーション力も伸ばせる体制を整えました。

「育てる会社」というブランドを築く一方で、現実には思った以上に経営の難しさがありました。
新卒や未経験のメンバーを育てると、どうしても会社全体の成長スピードが鈍化する。
そのジレンマにはずっと悩んでいましたね。

理想と現実のはざまで見つけた、新しい挑戦

— “第二創設期”とも言える今期からの変化についてお聞かせください。

これまでC4Cは「エンジニアを育てる会社」という旗を掲げて、新卒や未経験者を中心に採用してきました。
でも、やっぱり未経験採用って経営的にリスクが大きいんです。

時間をかけて育てたメンバーが、ちょうど力がついてきた3年目くらいで転職してしまう。
その流れが何度もあって、「このままで本当に会社として成長できるのか?」と自問するようになりました。

育った人材が次の世代の教育に関わってくれる循環を理想としていたんですが、現実はそう簡単じゃなかった。
人が辞めるのは、会社の仕組みや環境に原因があったんだと思います。

例えば、うちの会社では以前「マネジメントをやらなきゃいけない空気」が強かった。
エンジニアにはマネジメント志向の人もいれば、現場で技術を突き詰めたい人もいるのに、多様なキャリアをちゃんと評価できていなかったんです。
評価制度も定性的で、あいまいだったんですよね。

だから思い切って、今期からは経験者採用を強化する方向に舵を切りました。
もちろん「エンジニアを育てる会社でありたい」という気持ちは変わりません。ただ、理想だけでなく現実にもしっかり向き合って、理想と現実のバランスを取る。それが今のC4Cの大きな変化です。

会社を一緒に作る面白さと成長のチャンス

— 今、C4Cに入社する魅力は何でしょう?

創業して15年経ちますが、正直、今は会社の土台を再構築している真っ最中です。
ほぼ「会社のリスタート」と言ってもいいくらいですね。

現状、福利厚生や社内インフラは他社と比べるとまだまだ整っていませんし、エンジニアの人数も決して十分とは言えません。

でも、だからこそ僕は「ものすごい伸びしろがある会社だ」と思っています。

人手が足りない分、チャンスがたくさんある。
自分でポジションを掴み取っていける人は、どんどん成長していけますし、実際にそういうメンバーがリーダーやマネージャーになっています。

社内の制度もまだまだ発展途上なので、「こういう制度があったらいい」と思ったことを提案し、自分たちで形にしていけるのも今のC4Cの魅力です。

最近もオフィスの移転を検討しているんですが、社員が自らリサーチして「自分たちが本当に納得できるオフィスを見つけよう」と動いています。
こういうのは小規模なベンチャーだからこそできる体験だと思いますし、会社を一緒に作っていく感覚をリアルに味わえます。

自分の影響力を肌で感じたい方や、組織をゼロから作っていくことに興味がある方には、最高に面白い環境だと思いますね。

エンジニアの未来を育てるために、次のステージへ

— 最後に、C4Cのこれからをどう描いていますか?

「エンジニアを育てる」という想いは、この先もずっと変わりません。この軸だけは絶対にブレないです。

ただ、その理想を実現するためにも、まずは経験者採用をさらに強化して、会社の土台を立て直したいと思っています。
その基盤が整ってはじめて、新卒や未経験の採用を再び本格的に回していけると考えています。

事業面では、請負開発事業部をもっと拡大していきたいです。
請負開発って、どうしても受注の波があって安定しづらいんですが、安定的に案件をいただける体制を作って、さらに大きなプロジェクトにも挑戦していきたいですね。

さらに、これからはコンサル領域にも力を入れていきます。
エンジニアって本当に多様で、技術を突き詰めたい人もいれば、コミュニケーション力を活かしてお客様と向き合いたい人もいます。
だからこそ、それぞれの「得意」を活かせる選択肢を会社として用意したいんです。
C4Cに入ればテスターからコンサルタントまで経験できる会社でありたいんです。

C4Cを「どんなエンジニアでも、自分のやりたいことを見つけて挑戦できる場所」にしていきたいと思っています。

そして今、弊社には営業やプリセールス、ディレクター、開発エンジニアと、それぞれの分野で頼もしいメンバーが揃っています。でも、技術面で方向性を示し、最新のトレンドを取り入れながら、モダンな開発をリードしていくエンジニア、いわゆる「テックリード」と呼べる存在がまだいません。

これからの成長にとって、そういう役割は欠かせないと思っています。
だからこそ、まずは社内から「やりたい」と手を挙げてくれる人が出てきてほしい。もちろん、外から新しい風を吹き込んでくれる仲間も大歓迎です。

これからも、理想を実現するために現実と向き合いながら、一歩ずつ進んでいきます!